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基本方針

I. 対象疾患

1. 急性神経疾患:脳血管障害、めまい、頭痛、しびれ、脳脊髄膜炎等を含む急性および一般神経疾患への対応、24時間オンコール体制。t-PA治療
2. 慢性神経疾患:筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン関連疾患、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、プリオン病等の神経難病在宅患者に対する訪問診療
3. 進行性筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー等の筋ジストロフィーおよびその関連神経筋疾患

II. 診断、状態評価

頭部CT、MRI、脳波、脳血流シンチグラム、ドパミンシンチ、MIBG心筋シンチ、頸部血管エコー検査、電気生理検査、髄液検査等

III. 治療
神経内科新規入院患者の年次比較
神経内科入院患者数 総数 神経筋難病 脳血管障害 その他
平成26年度 (4~3月) 522 262 93 167
平成27年度 (4~3月) 534 255 108 171
平成28年度 (4~3月) 514 276 112 126
平成29年度 (4~3月) 662 299 136 227
平成30年度 (4~3月) 678 394 100 184
令和  1年度 (4~3月) 741 481 101 159
令和  2年度 (4~3月) 678 433 91 154
令和1・2年度神経内科担当入院患者の主な疾患とのべ患者数
疾患名 例数 疾患名 例数
R1 R2 R1 R2
(1) 脳血管障害 101 91 (7) 末梢神経障害 12 12
●脳梗塞 81 68 Charcot-Marie-Tooth病 0 1
●一過性脳虚血発作 11 9 Guillain-Barre症候群 2 0
●脳出血/くも膜下出血/硬膜下血腫等 8 10 Fisher症候群 0 0
その他 1 4 CIDP 6 6
(2) 中枢神経感染症 13 7 代謝性ニューロパチー 2 0
●脳炎・髄膜炎 8 4 顔面神経麻痺 1 2
●Creutzfeldt-Jacob病 3 1 動眼神経麻痺 1 0
その他 2 2 圧迫・拘扼性 0 0
(3) 変性疾患 383 354 進行性自律神経機能不全 0 1
●パーキンソン病 56 49 その他 0 2
●症候性パーキンソニズム 49 42 (8) ミオパチー 51 49
進行性核上性麻痺 10 14 筋炎 3 10
多系統萎縮症 20 13 筋ジストロフィー(DMD, BMD, LG等) 15 17
レビー小体病 14 7 筋強直性筋ジストロフィー 29 16
大脳皮質基底核変性症 5 8 内分泌・代謝・中毒性ミオパチー 2 2
●脊髄小脳変性症 20 19 重症筋無力症 1 2
晩発性小脳皮質萎縮症 5 8 リウマチ性多発筋痛症 1 0
遺伝性 15 11 その他 0 2
●運動ニューロン疾患 233 223 (9) 機能性疾患 45 44
筋萎縮性側索硬化症 222 218 てんかん 14 8
脊髄性筋萎縮症 3 2 頭痛 1 2
球脊髄性筋萎縮症 8 3 末梢性めまい 30 23
●ハンチントン病 1 0 ヒステリー・精神疾患 0 2
●有棘赤血球舞踏病 0 0 その他 0 9
●認知症 4 4 (10) 全身感染症・脱水症・熱中症 64 78
●その他 20 17 (11) 脳腫瘍 1 3
(4) 脱髄疾患 6 5 (12) 中毒 0 2
多発性硬化症・NMO 6 5 (13) その他 49 27
その他 0 0 741 678
(5)蓄積病・代謝異常症 7 1  
(6) ミエロパチー 9 5
頸部脊椎症 1 0
痙性対麻痺 2 0
HAM 5 1
脊髄炎 0 4
その他 1 0

今後の展望

1)熊本県神経難病医療ネットワークの拠点病院としての役割。
・ALSセンター設立(平成21年10月~):ALS患者最大15名まで受け入れ、多職種チーム医療、
ALSエキスパートナース養成、ALSカンファレンス開催等による医療の質の向上。
・在宅療養移行時の家族および関係者(ホームドクター、ケアマネージャー、訪問看護師、保健婦、
地域福祉担当者、人工呼吸器取り扱い業者、本人主治医、看護師、難病相談員、MSW)からなる 多職種によるカンファレンス施行。
・神経難病を中心に訪問診療の施行による在宅移行の促進・サポート。
・レスパイト・ケア、胃瘻交換入院患者の積極的かつ効率的受け入れ。
・人工呼吸器装着患者のケアに関する教育、指導等による看護業務支援。
・急変時や台風停電等災害時等の緊急入院体制
2)菊池医療圏難病協力病院:菊池地域支援病院・菊池保健所との連携・指導。
3)筋ジストロフィー患者の支援、支援学校との連携。
筋ジストロフィー患者会「桜華生」の支援・指導。
4)医療の質の向上
・神経カンファレンス:毎週火曜日午後4時~、多職種(神経内科医師、看護師、
リハビリテーションスタッフ、MSW、NST代表)による合同カンファレンス。
・病棟回診:脳神経内科関連病棟の回診および回診終了後に多職種による検討会
5)病理解剖の促進
6)神経内科教育施設(神経内科専門医7名、指導医6名)としての役割
7)神経内科関連学会・研究会への積極的参加、演題発表、論文発表
8)治験への積極的参加
9)その他:地域支援ネットワークの中心的活動、医学生の受け入れ

 

概要

スタッフ紹介 令和2年度

上山 秀嗣 (昭和59年卒)
日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医・指導医

前田 寧 (昭和62年卒)
日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医

西田 泰斗 (平成6年卒)
日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医

栗﨑 玲一 (平成11年卒)
日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医

石﨑 雅俊 (平成13年卒)
日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医

俵 望   (平成19年卒)
脳神経内科医長、日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医

永利知佳子 (平成25年卒)
日本神経学会神経内科専門医、日本内科学会認定内科医

藤本 彰子
リハビリテーション科医長、日本神経学会神経内科専門医、総合内科専門医、リハビリテーション科専門医、認定内科医

原 健太朗
脳神経内科医師、神経内科専門医