呼吸器内科

当院呼吸器内科では、呼吸器感染症（市中肺炎、院内肺炎、医療・介護関連肺炎など）、肺癌、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、気胸、睡眠時無呼吸症候群など、呼吸器疾患全般にわたって、幅広く診療を展開している。
2012年8月には超音波気管支内視鏡（EBUS）を導入し、末梢肺野病変に対するEBUS-ガイドシース法や、縦隔・肺門リンパ節腫大に対するEBUS-経気管支穿刺吸引法が実施できるようになった。それに伴い、末梢肺野病変に対する正確な診断に加え、これまで気管支鏡では診断困難であった縦隔・肺門の病変に対しても、診断率が向上している。
また熊本県指定がん診療連携拠点病院として、化学療法はもとより、緩和ケア研修会や緩和ケアチームによる活動も行っている。また、日本アレルギー学会アレルギー専門医教育研修施設として、気管支喘息を中心としたアレルギー性呼吸器疾患の診断と最新の治療にも力を入れている。
日本感染症学会認定研修施設として、呼吸器感染症を中心とした各種感染症の診療にも力を入れており、新型コロナウィルス感染症診療においては菊池圏域で中心的役割を担っている。感染対策チーム（ICT）活動では、1名のICD,日本感染症学会指導医の指導のもと、ICTが中心となって、呼吸器感染症に限らず、病院全体の感染症対策に力を注いでいる。さらに2013年度には、多職種によるRST（呼吸サポートチーム）を立ち上げ、チーム医療としての呼吸ケアの質を高め、人工呼吸管理が安全で適切に実施されるように努めている。

本院は、6人の呼吸器を専門とする医師: 呼吸器専門医3名(うち非常勤1名)、指導医2名が診療にあたっており、呼吸器専門病院としては、菊池郡市における唯一の公的病院である。
地域医療支援病院として地域医療に貢献するため、患者の立場に立ち、呼吸器疾患全般にわたって質の高い最新の医療を提供するよう努めている。
さらに新たな治療法の開発・発展のため、積極的に治験にも参加し、熊本大学医学部附属病院呼吸器内科の関連病院として、呼吸器疾患の臨床研究・研修を推進するため、他関連施設との密な連携も図っている。

2021年度は、平均外来患者数42.1人（前年比-1.8人）と減少、入院患者数は573人/年（前年比－130人）と減少した。また平均在院日数は17.0日で、前年比1.8日長くなった。
入院患者の疾患別の比率は下表のように、悪性腫瘍、感染症がそれぞれ全体の約27%、35％を占め、その他の疾患の比率もほぼ例年どおりであった。
気管支内視鏡検査は134例（-27例）とコロナ禍の影響もあり減少し、終夜睡眠ポリグラフィー（PSG）検査は80例（+46例）と増加した。

呼吸器疾患における熊本県北の中核医療機関として、さらに質の高い最新の医療を展開する。近隣医療機関とも緊密に連携しながら、地域医療に貢献する。
また、呼吸器感染症にとどまらず、院内および地域における感染性疾患に対して、丁寧な対応を行う。
さらに、積極的に新規治験に参加し、新たな治療法の開発・発展に寄与して行く。

【所得学会認定施設】

• 日本呼吸器学会 認定施設
• 日本内科学会 教育関連病院
• 日本呼吸器内視鏡学会 認定施設
• 日本感染症学会 認定研修施設
• 日本アレルギー学会 アレルギー専門医教育研修施設

当科では、このような多岐にわたる呼吸器疾患の患者様のご要望に答えるべく、日本呼吸器学会の専門医・指導医が診療にあたります。