看護部の特色
- 当院が担うべき政策医療分野として神経・筋疾患(筋ジストロフィーを含む)、重症心身障害、
成育医療、骨・運動器疾患の4つの政策医療について厚生労働省より専門医療施設として機能付けされています。これらの政策医療の推進を図るとともに、地域医療連携室を中心に、地元医療機関と病病連携、病診連携、看看連携、看介連携を推進し、急性期疾患にも対応できる熊本県北部の中核的な医療センターとしての地域からの期待に応えています。 - 一般病棟は急性期一般入院基本料4、政策医療病棟は障害者施設等入院基本料(7:1)の施設基準を取得しています。
認定看護師の紹介
熊本再春医療センター看護部は、各分野での専門性を活かして、常に質の高い看護を提供を行っています。
院内はもちろん院外への施設に向けても、勉強会の開催や出前研修などを通じて情報発信を行いながら地域貢献にも努めます。
皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC) 看護師特定行為研修修了(創傷管理)
WOCは、W(創傷)、O(ストーマ)、C(失禁)に関するケアを専門とします。褥瘡管理者としての院内活動だけでなく、退院後の継続ケアの支援や、出前講座の実施など、地域支援病院として地域に向けた活動も行っています。令和2年度に看護師特定行為研修(創傷管理)を修了しており、難治化した創傷がスムーズに改善できるように多職種と連携しながら介入していま す。
感染管理認定看護師
患者さん、家族、また当院で働くすべての職員を感染の危険から守ることを目的として活動しています。インフェクション・コントロールチーム(ICT)としてのチーム活動を基盤とし、効果的な予防対策及び感染管理のシステム構築、それらの実践・推進に取り組み病院感染の低減を目指しています。
がん化学療法看護認定看護師
私はがん化学療法を受ける患者さんや家族に対して、適切に病状のアセスメントを行い、個々の日常生活に応じて、身体的・精神的・社会的な側面から専門性の高い看護ケアを実施しています。抗がん剤治療によっておこる副作用を軽減し、患者さんの苦痛が少しでも緩和できることを目指しています。
緩和ケア認定看護師
緩和ケアは患者さん、ご家族に寄り添い、様々な苦痛を和らげることで、最期の時までその人らしく過ごすことを支えるケアです。スタッフやチームとともに、患者さん、家族がどのような苦悩を抱えているのか、何を大切にしているのかを知り、希望に添えるように一緒に考え、支援していくことを目標とし、日々取り組んでいます。
摂食嚥下障害看護認定看護師
私は、摂食嚥下障害看護認定看護師として医師・看護師・管理栄養士・言語聴覚士・作業療法士などの多職種の橋渡し役となり、食事内容・形態や食事介助方法、摂食姿勢を検討・ケア実践への調整を行っています。入院時は脳梗塞により意識レベル低下・運動麻痺などにより食べることが難しいと思われた患者さんがいました。各専門職が協働することで患者さんが口から食べることができるようになり、笑顔や喜びの声を聞けたことで大きな達成感を得ました。これからも様々な理由により食べて飲み込む機能に障害をきたした患者さんに対して、多職種と連携して安全においしく食べるためのケアを実践していきます。
糖尿病看護認定看護師
「糖尿病を持ちながら生活する人」として患者さんを捉え、食事・運動・薬物療法・フットケアなどセルフケア行動への動機づけができるケア行っています。糖尿病教室や糖尿病透析予防外来、日々のケアを通して、糖尿病とうまくつきあい、その人らしい生活が送れるよう多職種チームと連携して療養を支える看護を行っています。
認知症看護認定看護師
認知症高齢者の多くは入院したことで、自分の気持ちをうまく伝えることができなかったり、表現することが難しい状況にあります。更に新型コロナウィルス感染拡大があるなかで面会制限により家族に会えず寂しい思いをされています。そのような方の「代弁者」として患者さんの思いを伝え、寄り添うことで少しでも入院によるストレスや不安を軽減できたらと活動しています。
特定行為看護師(2区分)
呼吸器看護に携わる知識・技術の向上を図り、患者に合わせた看護を実践したという思いから、特定行為研修を受講しました。
特定行為研修修了後は、主に医師と共に気管カニューレ交換を行っています。呼吸器関連に携わる分野で学んだことを活かし、患者さんの安楽な呼吸に繋げ、安心して療養生活を送って頂けるよう呼吸器看護の質の向上に努めています。
また、新たに創傷管理関連の特定行為研修修了看護師も1名増え、共に後輩看護師育成にも力を入れています。
日本難病看護学会認定 難病看護師
熊本再春医療センターには5名の難病看護師が在籍しています。難病看護師の主な役割は難病看護の質の向上に主体的に取り組み、難病患者の医療及びケアの改善を図り、地域の皆様の健康と福祉に貢献すること目的としています。地域で暮らす難病患者さん及びご家族の期待に応えられるようまた質の高い看護を提供するために私たちに何ができるのか、難病医療関係者の皆様とともに考えていければと考えています。何かお困りのことがあればお気軽にご相談ください。
日本重症心身障害福祉協会認定 重症心身障害看護師
近年、医療の進歩による重症心身障害児(者)の低年齢化(医療的ケアを必要とする児の増加)や高齢化による呼吸・循環器など機能障害のリスクが高まるため、個別性の高い看護や医療的ケアの実践が求められています。重症心身障害児(者)は言語的コミュニケーションが難しく、意思の表出が乏しいという特性があります。そんな重症心身障害児(者)が「その子らしく幸せに」生きていくために、私たち重症心身障害看護師は多職種との連携を図りながらケアや療育の充実、看護学生の教育支援に努めています。